何故、フランスという国は魅惑的なのか?②フランスパン

Food. Sliced bread on the table

🔹フランスパン 「パン」はフランス語でも「パン」といいます。しかし「フランスパン」なるパンは存在しません。日本人の思う「フランスパン」とはたいてい「バケット」のことです。材料は小麦粉・水・塩・イーストのみ、皮が硬く60cmほどの細長い棒状(バケット)それは、パン屋に並ぶ。焼きたてのパンを小脇に抱え端をつまみ食いして歩く人の姿は、フランスの早朝を彩る定番の光景ですね。

ただ、そのバケットであっても、標準タイプか、伝統製法タイプか、どこの銘柄小麦粉を使用しているか、はたまた焼き色は濃いか薄いかなど、細分化の具合は実に奥深いものがあります。なお、クロワッサンやプリオッシュに代表される、バターや砂糖たっぷりの菓子パンがフランスのパンのもう一つの顔といえます。

ところで、同じ街区や通りで複数のパン屋に行き当たるのも、フランスでは珍しくありません。味から営業形態まで各店に個性があり、人々は好みや用途に応じ使い分けています。また、店同士は週休やヴァカンスを調整し、全体で年中無休を実現させています。

その一方で、近年フランスにおけるパンの消費が減ってきているのも事実です。これは、おそらく健康志向の高まりからのためですね。中世以来、パンの安定供給や価格統制に努めてきた国家は、1993年の「パン法」制定をはじめ、今やパンといる伝統の保護に乗り出しています。

ともあれ、フランス中どの街でも、どこからか必ずしてくるパンの焼ける香ばしい匂いは、形のないフランス文化そのものといえるでしょう!

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